みなさん、ストリングアートというモノを聞いたことがありますか?
簡単に言うと、木の板、釘、糸 を使って作り上げていく立体アートで、「DIY×アート」のようなかけ合わせた作品のこと。
ストリング(string)= 糸、紐をとおす、弦を張る(動詞和訳)
糸で絵のラインを描いていく作品なので、縁起が良いという理由で結婚式のウェルカムボードを製作する人もいます。
比較的簡単なことから子供も楽しめて、夏休みの自由研究や親子で一緒に作ることもできます。
それでは、ストリングアートを作るにはどのような材料や道具が必要なのでしょうか?
これからは、この順番で解説していきます!
- キット商品の紹介
- 個別で買い揃える材料と道具(100均、ホームセンターで安価に)
- 個別で揃えた場合のパターンの作り方
ストリングアート初心者の私が作ってみた感想です!
材料集めから、作る工程まで苦戦した点がところどころ出てきました。
なので、工作するのに不安な方にはキット商品から始めた方が良いかもしれません。
逆に、以下に当てはまる人は、キット商品ではなく自分で揃えて作ってみてはいかがでしょうか。
作り方の解説もしているので、参考にしてみてください♪
- DIYを経験したことがある人
- イラストを描くのが得意、好きな人
- イチからオリジナル作品を作ってみたい人
- 安価に道具や材料を揃えたい人
ストリングアートのキット商品
ストリングアートを始めたいものの、一つ一つ道具や材料を買い揃えるのは労力がかかります。
そんな時にはキットで販売されている商品を選ぶと、ハードルが低く始められます!
キット商品から始めたい人には、絵のバリエーションが多いこちらのメーカーがオススメです。
材料のメインである「木の板、釘、糸」はもちろんのこと、釘を打つ治具(専用道具)、絵のパターン紙、説明書が入っています。
あとは最低限必要な道具を揃えれば作る事ができます!
- ハンマー
- ハサミ
- ボンドまたは接着剤
またこちらの商品は、釘や糸などのカラーバリエーションも多く、単品で購入することもできます。
公式動画で使い方や作り方もあげているので、DIY初心者も難なく作ることができますよ♪
それでは、これからは個別にイチから材料や道具を揃えるパターンを解説していきます。
選ぶポイントをおさえて、買い揃えるアイテムチェックをしていきましょう!
ストリングアートの材料と道具 ~個別での揃え方~
ストリングアートの材料
まずはメインとなる材料からチェックしていきます。
この順番に揃えていくとスムーズに進められます。
- 絵のパターン紙
- 釘
- 木の板
- 糸
釘と木の板は、サイズや材質などに気を付けて選ぶ必要があります。
この点が、材料を調達する上で苦戦しました。
注意点もふまえて、おすすめの選び方や購入場所を解説していきます。
絵のパターン紙
まずは作りたい絵を準備しましょう。
- A4かB5の白紙を1、2枚ほど用意する
- お気に入りの絵を描き写すか印刷、コピーをする
自分で絵を描ける人は、オンリーワンのストリングアートが出来上がるのでチャレンジしてみてください♪
絵に自信がない人は、お気に入りのキャラクターや雑誌などに載っているイラストでもOK!
インターネット上で見つけた画像を印刷しても良いでしょう。
あくまでも自身で楽しむ作品なので、著作権に引っかからない程度に自由に絵を使って作ってみましょう。
私はCanva(キャンバ)から絵を探してダウンロード、A4の紙に印刷しました↓
念のため、カラーで1枚とモノクロで1枚準備
注意点はこの画像の絵を例えると、「コオモリの絵よりカボチャの絵を選んだ方が作りやすい」ということ。
製作するのに大きな絵の方が釘幅が広くて打ちやすいからです。
上の絵は、コオモリは10cm以下、カボチャは16cmほどのサイズです。
急カーブしてない線の方が作りやすいでしょう。
以下のポイントも視野に入れて、絵のパターン紙を準備しましょう!
- はじめは、10cm~20cm以内の絵を選ぶと作りやすい
- 絵のサイズは、飾りたい木の板よりも余裕をもって4~5cmほど小さくする
- 急カーブの線は作りにくいので、曲線がゆるやかで直線が多めの絵を選ぶ
その他絵以外では、英語などの文字を作るのもおしゃれに仕上がりますよ♪
釘
次に、釘の数量はいくつ必要か、サイズはどのくらいかなどを決めていきます。
ここから先も、私が作るカボチャの絵を例に解説していきます。
モノクロ印刷した紙に約1cm間隔で釘穴の印付け↓
外周57本、中身51本の合計108本の釘が必要
まず、この画像のように絵の輪郭や顔の線まで、すべて釘穴位置をペンで印付けします。
印付けのポイントはこちら。
- 1~1.5cmの間隔で印をつける(目安:曲線多い=約1cm、直線多い=約1.5cm)
- かどの部分は必ず印をつける
- 印同士が近すぎないように(近すぎると釘を打った時に割れやすくなります)
目の部分は、細かい曲線を直線に変えてアレンジしました。
釘穴位置は、5mm以下に隣接すると釘が打ちにくくなり割れやすくなるので、極力間隔を広げるようにして絵を少し変えてみましょう。
印付けが終わった後は、印を数えます。
このカボチャの場合は、合計108本の釘を使用しています。
このようにかなりの本数の釘を使うため、100均より種類の豊富なホームセンターの方が手っ取り早く見つけられます。
今回は左2つのゴールドを使用↓
コーナンで、1袋約60本入@162×2袋分=合計324円(税込)
釘の色は正直いって種類はありません。
ゴールド(真鍮)かシルバー(鉄かステンレス)から選ぶようになるかと思います。
そして釘の形やサイズについての注意点です。
- 釘の形は、頭を横から見た時に『 T 』になっているモノを選ぶ
- サイズは頭直径3~4mmほどで、長さは2cm前後を選ぶ
釘の形は、中には頭の形が『 ▼ 』のようになっているモノもあります。
それを選ぶと、糸がかけにくくなるので避けましょう。
釘のサイズは、頭直径が大きいと釘が強調しすぎて絵の見栄えが悪くなり、小さすぎると糸がかけにくくなります。
釘の長さは、板の厚みによって変わりますが、板の半分~2/3は打ち込んで、約1cm程釘が出るようにしましょう。
今回は1.9cmの釘を買ったので、このような配分で釘を打ち込みました↓
木の板と釘を一緒に選ぶとおよそ間違いなく購入できます。
私はホームセンターで揃えましたが、木の板より釘の種類の方がストリングアートとして使えるモノが少なかったので、先に釘から決めていきました。
木の板
次は、釘と絵に合わせて、木の板を選んでいきます。
- 材質: 硬い木材は作りにくく、釘で割れやすい材質はひと手間必要
- サイズ(幅×高さ): 初めは15×15~20×20cmくらいまで、小さ過ぎると作りにくい
- サイズ(厚み): 薄すぎるのはNG、理想は1~2cmくらい
- カラー: 糸と同化した色にしない程度で自由
まずは木の板の材質ですが、硬い木材(ナラやブナなど)は、慣れていないと釘が打ちにくいので避けましょう。
逆に釘が打ちやすい材質は、スギやヒノキなどの木材です。
ホームセンターで販売されている材質なので見つけやすく、最近ではダイソーでも小さいサイズですが販売されていました。
釘で裂けやすい木材は、ベニヤ板(薄板を重ね合わせてできた合板)です。
ただ、釘を打つ前に下穴(小さな穴)を開けておけば割れ防止になるので、作ることは可能です。
材質はホームセンターで見つけやすかったのですが、ちょうど良いサイズの木材を見つけることが大変でした。
初心者は、幅と高さが15cm~20cm、厚みが1~2cmでチャレンジするのが望ましいサイズなのですが…。
実際に探してみた所、ホームセンターでDIY用や建材用の木材には目当てのサイズが見つけられませんでした。
なので、以下を参考にして木の板を選定してみてはいかがでしょうか。
- まずは100均で探してみる
- ホームセンターで木材の端材コーナーを探してみる
- ホームセンターで1×6材か1×8材(※1)などを買って、店でカットしてもらう(※2)
- ホームセンターで化粧板(棚板等に使われている)を探してみる
(※1)1×6材(厚み1.9cm×幅14cm)1×8材(厚み1.9cm×幅18.4cm)で、長さは180cm程の長いものが多いです。
(※2)ホームセンターでは1カット○○円と、希望のサイズをカットしてくれる有料サービスがあります。
私はホームセンターで合板30cm×30cmを購入。(税込360円)自宅で20cm×20cmにカット。厚みは1.5cm。
合板は割れやすい板なので極力選びたくなかったのですが、サイズ感と価格と軽さを優先に購入しました。
実際には合板で問題なく完成しているので、下穴をあける必要はありますが作り上げることができますよ♪
木の板のカラーは、糸の色と同じでなければ好きな色味で良いでしょう。
杉やヒノキ、合板はナチュラルな木のカラーが多いですが、こだわりたい人はお好みのカラー塗料を塗って個性を出すのも映えてオシャレになりますよ♪
糸
糸の種類は、なんでもOKです!
絵の雰囲気に合わせて糸を選ぶのも、遊び心があって良いと思います♪
問題はどのくらいの長さが必要かということ。
絵によって使う糸の長さが変わっていくので、はっきりした長さはわかりません。
私が作ったカボチャの場合は、刺繍糸を使いオレンジ色=30~32mほど(約1束半)、黒色=12mほど(約3/4束)使いました。
オレンジ色はもっと巻き付けたかったのですが、糸がなくなったのでこれで完成としました。
※刺繍糸は細い糸6本で一束になっています。
オレンジ色は刺繍糸を6本からほどき2本どり、黒色は刺繍糸3本どりで巻きつけました↓
糸選びは手芸店がもちろん良いですが、100均も種類が豊富にあるので十分に目当てのカラー糸を見つけられると思います!
糸選びの参考に、以下の長さをチェックして、買う前にも商品のラベルを見て確認しておきましょう。
長さにゆとりを持って準備しておくと安心です。
- 刺繍糸1束 = 約8m(3本どりなら約16m、2本どりなら約24m)(※)
- レース糸(細)1玉 = 約175m
- レース糸(太)1玉 = 約80m
- 毛糸1玉 = 約100m
(※)100均の刺繍糸は一つのパッケージでたくさんのカラーが入っていて魅力ですが、2本どり3本どりする場合は手間と時間がかかります。
ストリングアートで使う道具
道具は以下のモノを準備しましょう。
- ハンマー
- 釘を入れる容器
- 画びょう
- クッションフロアマット
- ピンバイス
- マスキングテープ
- 逆ピンセット
- 白ボンド(または瞬間接着剤)
- 糸切りはさみ
- つまようじ
- いらない紙等
私が自己流に用意したモノもありますが、参考にしてみてください!
道具に関しては100均ですべて揃えられるので、ない道具があってもお手軽に調達できますね♪
それでは、作り方をチェックしていきましょう!
ストリングアートの作り方
ここでカボチャを例に、材料のおさらいです。
- 絵パターン紙(印刷したものカラー印刷1枚、モノクロ印刷1枚)
- 釘(1.9cm長さ、約60本×2袋)
- 木の板(合板20cm×20cm)
- 刺繍糸(オレンジ系2束、黒1束)
それでは、木の板を準備した所からスタートです!
※塗料を塗る場合は、先にこの段階で塗布しましょう。
①木の板に絵の紙(モノクロ)を当てがって、紙を固定します。
今回は画びょうにしてますが、マスキングテープで固定してもOK。
②釘位置の所に下穴を開けていく。まずは画びょうから。
釘の太さは1.4mmのため、それより小さな穴を開けるのが理想的です。
画びょうは比較的細いのでオススメ。
ここで大事な点があります!
下穴を開けるときは「垂直に穴を開ける」ことを意識する!
斜めに釘を打ち込んでしまうと、見栄えが悪い上に糸が思うように張れなくなります。
そのために使った治具として、クッションフロアマットの端をカットしました。
そして画びょうに奥まで刺し込みます。
(代用としてはメラミンスポンジ等も可)
この画びょうで下穴をクッションフロアマットにあたるまで、印に刺し込みます。
直接画びょうだけで刺すよりかは、垂直に穴があけられると思います。
画びょうでは5mmくらい下穴を開けることができました。
③下穴を更に深く開ける。ピンバイスを使用。
ピンバイスは1mm径のモノを使用。
下穴は深さ約1cmまで開けたいので、ピンバイスにマスキングテープで印をつけておきます。
そして、さきほど画びょうで開けた所を更に深く開けます。
マスキングテープがあたるところまで。
ここで思った以上にピンバイスで開けるのが大変で…、指が痛くなり半分だけに💦
下の画像の画びょうから右はピンバイスでしっかり下穴開け済、左側は画びょうで下穴開けのみ。
せっかくなので釘がキレイに打ち込めるか比較検証もしてみます。
④絵の紙を剥がし、釘を打ち込む準備をする
まずは紙を剥がし、クッションフロアマットを敷く(画像は違うものでフェルトクッションを使用)
これを敷くと、ハンマーを打ち込む時に下に響く音が少し抑えられます。
そして、逆ピンセットを用意。
釘の高さ合わせができるように、マスキングテープで逆ピンセットに貼り付けました。
そして垂直に釘を打ち込めるかチェック。
だいたい垂直になっているのを確認できたので、これでバッチリです!
(この辺は、気になる人だけ直角か調べてみてください)
あとは、ここで釘を容器に出しておくと良いでしょう。
⑤釘をすべて打ち込む
逆ピンセットで釘を固定して、ハンマーを持つ側の方から打ち込んでいきましょう。
そうすることで、だいたいの釘を反対側の手で支えやすく進められます。
それでも支えにくい所があれば、木の板ごと向きを変えて支えやすい所を探しましょう。
逆ピンセットは、釘をしっかりホールドして動かないので、とても安心して打ち込むことができました。
細いすき間にも入るし、ハンマーで打ってもステンレス製で丈夫なので、これは持っておく価値ありです!
すべて打ち終えました。
比較検証の、ピンバイスで開けた下穴と、画びょうのみの下穴はどうなったのでしょうか…
やはり画びょうのみの方は釘が少しななめになっていますね。
もう一点違いがあったのは、ハンマーを打つ回数が圧倒的に画びょうのみの方が多かったです。
なので、ハンマーを打つ騒音が気になる人は、大変ではありますがピンバイスで下穴を開けることオススメします。
⑥糸を釘にかけていく
刺繍糸の黒色を使っていきます。(事前に3本どりしておきました)
はじめは、糸を釘に結んで糸端(約10cm)をマスキングテープに止めておきます。
はじめは見た目でわかるように輪郭をふちどり、その後は中身を塗りつぶすようにグルグル巻きつけていきます。
常に糸を引っ張るような感じで、糸をしっかり張った状態を保ってください。
中身を塗りつぶす糸かけは、特に決まった順序はありません。
だいたい、はじめは左右バランス良く巻きつけていき、あとはすき間がある所をなくすように糸かけすれば出来ます。
今回は、目、鼻、口パーツをハロウィンのカボチャでくり抜いているように見立てたイメージで…。
なので、立体感を出せるように糸を下の方に押し込んでみました。
逆ピンセットを使って、時々下に押し込みながら巻いていきます。
ある程度できたら、糸のスタート地点まで戻るように引っかけていきます。
はじめの糸端のマスキングテープを剥がして、はじめの糸端と終わりの糸を玉結びします。
こんな感じで、釘の根本の方に糸が束になっていればOKとしました。
結んだ後の糸は、まとめて処理するので一旦カットして、もう片目、鼻、口と黒糸を使い同じ要領で掛けていきます。
⑦結んだ糸にボンド(または瞬間接着剤)で固定する。
乾いたら糸端を結んだギリギリの所でカットする。
このようにいらない紙等を皿替わりにしてボンドを出し、つまようじを使って糸の結び目4か所を付けます。
私は白ボンドを使いましたが、100均でも売っているハケタイプの瞬間接着剤がオススメです。
瞬間接着剤は乾き時間が早いので、次の工程へ早く進められます。
白ボンドの場合は夏場は30分、冬場は60分最低待たないと硬化しません。
これで目、鼻、口の完成です。
次はオレンジ系の刺繍糸を巻き付けていきます。(事前に刺繍糸は2本どりしました)
ここでも同じように、はじめは輪郭に沿って巻き付けます。
ただ糸をかけているだけでは、糸が外れやすいのでたまに釘に巻きつけてあげると良いです。
このようにざっくり斜線を引くように糸をかけていきます。
目、鼻、口の上にオレンジ糸がかからないように気を付けて巻きつけます。
オレンジ糸は釘の高さの真ん中~上にかけて、糸をかけるイメージで作っていきました。
反対斜線も引くように糸かけして、あとはすき間を埋めるようにひたすら巻きつけていきます。
今回は刺繍糸のため、途中で糸がなくなり新たな糸を繋げなくてはいけません。
その時は、このように端同士を玉結び。
玉結びは目立たせたくないため、絵の輪郭ではなく中の方に玉結びがくるように糸かけしましょう。
もう少しすき間を埋めたいイメージでしたが、オレンジ糸がなくなったので、これにて完成です!
刺繍糸 オレンジ色=30~32mほど(約1束半)、黒色=12mほど(約3/4束)使用
まとめ
いかがでしたか?
ストリングアートは、ものづくり系が好きな人はもちろんのこと、DIY初心者の人も気軽に楽しむことができます!
私も製作中が楽しくて、完成形が待ち遠しくなるワクワク体験ができました♪
完成形は初めてにしては上出来!…と自己満足してますが、DIYはそれで良いのです♪
今回は、ローコストでオリジナル作品が仕上がるといった自分で材料を揃える作り方を解説しましたが、ハードルが高い…と思った人は、まずキット商品から始めてみましょう!
完成した後は、まわりの空間に装飾してアレンジしても楽しめますね♪
作り終えた後は、次の作品の候補として例をあげます。
- 玄関に飾るウェルカムボード
- 壁時計
- 造花やドライフラワーを装飾できる花瓶風
- ライトアップボード
- ウェデングやお祝い向けのボードとして
- 子供の自由研究として
ぜひ、作る時の楽しさと完成した時の満足感を、ストリングアートで体験してみてください♪
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